ヴィンテージギターとしてのアコギの価値と見極め方

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reference:Relic Junkie

ヴィンテージギターとしてのアコギに興味を持ち、「なぜ音がいいのか」「どれを選べばいいのか」と疑問を持って検索している方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ヴィンテージアコギの魅力から選び方、音の良さの理由、さらにはギブソンのビンテージアコギやアコギの3大ブランド、ジャパンビンテージのおすすめメーカーまで、幅広くわかりやすく解説します。

アコギ中古市場で注目される70年代国産アコギの特徴や、パーツ交換の注意点、さらには「ヴィンテージギターはもういらない?」と感じている人にも役立つ情報を網羅しています。

アコギコレクターを目指す方はもちろん、デジマートでアコースティックギターを探している初心者にも最適な内容です。「ギターは何年でビンテージになりますか?」という素朴な疑問にも丁寧に答えながら、あなたにぴったりの一本を見つけるヒントをお届けします。

記事のポイント
  • ヴィンテージギターアコギが音質面で優れている理由
  • 高価になる背景と価値の見極め方
  • ジャパンビンテージアコギの特徴と選び方
  • パーツ交換や保存状態が与える影響

ヴィンテージギターとしてのアコギの魅力

  • ヴィンテージ ギターはなぜ音がいい
  • ビンテージギターが高いのはなぜですか?
  • ギターは何年でビンテージになりますか?
  • アコギのコレクターが語る魅力
  • アコギは中古でも価値があるのか?
  • ヴィンテージアコギのパーツ交換

ヴィンテージギターはなぜ音がいい

ヴィンテージギターが「音が良い」とされる最大の理由は、木材が長い年月をかけて変化する「経年変化」にあります。木は生きた素材であり、時間とともに内部の水分や樹脂が抜けていくことで、密度が高まり、振動の伝達効率が格段に良くなっていきます。

その結果として、音に深みが増し、倍音成分が豊かで、広がりのあるサウンドが得られるのです。これにより、同じモデルの新品と比べても、音の響きに差が出てくるのは当然のことといえるでしょう。

さらに、ヴィンテージギターには現在では使用が制限されている希少な木材が用いられているケースが多く見られます。代表的なのはブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)やホンジュラスマホガニーなどで、これらの木材は伐採が厳しく規制されており、現代のギターにはほとんど使われていません。

こうした素材は音の立ち上がりや持続音の質感に大きな影響を与えるため、音質を追求するプレイヤーにとっては非常に魅力的な要素です。

また、当時のギターは熟練の職人による手作業で仕上げられており、現在の大量生産品とは一線を画しています。細部の作り込みや木材の選定など、一本一本にこだわりが見られるため、結果として非常に個性的で、唯一無二の音を持つギターが生まれます。

これらの要素が複合的に作用することで、ヴィンテージギターは「なぜこんなに音がいいのか?」という疑問に明確な答えを持つ存在となっているのです。

ビンテージギターが高いのはなぜですか?

ビンテージギターが高いのはなぜ
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ヴィンテージギターが高価な理由は、大きく分けて3つの要素が関係しています。

第一に、当時使用されていた木材の希少性です。ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)やホンジュラスマホガニーなど、かつては一般的に使われていた高級木材が、現在では輸出入や伐採が厳しく制限されており、事実上手に入らない状態になっています。こういった木材は音質面でも優れており、その価値は年々高まっています。これにより、当時の木材で製造されたギターはそれだけでプレミアムな存在となるのです。

第二に、製造本数の少なさも価格に大きく影響します。特に1950〜70年代に製造されたギターの多くは、大量生産ではなく少数精鋭で作られており、今なお残っている個体はごくわずかです。そのため、年式やモデルによっては市場での流通が極端に少なく、希少価値が高まる結果、価格も比例して高騰していきます。ギターの保存状態が良ければ良いほど、その価値はさらに跳ね上がる傾向にあります。

第三に、長年の使用によってギターそのものの音質が成熟し、「鳴り」が非常に良くなる点が挙げられます。これは単なる経年劣化ではなく、木材が時間と共に乾燥・安定することで、音の伝達効率が向上し、豊かで温かみのあるサウンドを奏でるようになるためです。演奏者にとっては新品では得られない独特の響きを楽しめるため、実用的な価値も非常に高いのです。

加えて、有名アーティストが実際に使用していたモデルや、歴史的な背景を持つギターは、コレクター市場で特に高額な値がつくことがあります。これらのギターは「音の良さ」や「状態の良さ」だけでなく、「物語性」や「文化的価値」も含めて評価されます。

そのため、ヴィンテージギターは単なる「古い楽器」ではなく、「価値のある年代物」「希少な文化資産」としての側面を持っており、その魅力と価格は今後も高まり続けると考えられています。

ギターは何年でビンテージになりますか?

一般的に、ギターは製造からおおよそ30年から50年程度の時間が経過すると「ヴィンテージ」と呼ばれるようになるケースが多いです。これはギターの音質や外観、さらには文化的価値が時間の経過と共に変化し、特別な存在として認識されるようになるためです。

ただし、この基準は絶対的なものではなく、ブランドやモデル、さらには製造された年代によっても異なります。たとえば、MartinやGibsonといった老舗ブランドでは1960年代以前のモデルが特に高く評価される傾向にありますが、最近では1970年代製のギターも「ヴィンテージ」として認められるようになってきています。

このような年代の幅が広がっている背景には、素材の希少性や製造技術の違いがあります。当時のギターには、現在では手に入りにくい希少な木材や、手作業による丁寧な製造プロセスが施されていたため、それらの楽器には今では再現できない音色や風格が宿っているのです。

そのため、単純に古ければ良いというわけではなく、「その時代の技術や材料を反映しているかどうか」という視点が、ヴィンテージギターとしての価値を左右するポイントになります。ヴィンテージギターの価格や価値に関する誤解についても、思い込みに要注意!の記事で取り上げています。

また、ギターの保存状態も重要な判断材料です。適切に保管され、経年劣化が少ない個体ほど高く評価される傾向にあります。逆に、年数が経っていても保存状態が悪ければ、ヴィンテージとしての魅力が半減してしまうこともあります。したがって、ヴィンテージと認定されるには、年数、仕様、素材、そして保存状態といった複数の条件を総合的に満たす必要があると言えるでしょう。

アコギのコレクターが語る魅力

アコギのコレクターが語る魅力
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アコースティックギターのコレクターにとって、ヴィンテージギターは単なる音楽を奏でる道具というだけではなく、「歴史の証人」としての意味合いを強く持つ存在です。それは時代を反映した設計や素材、製造技術を体現する工芸品でもあり、一種の芸術作品としても捉えられています。特定の年代やメーカー、モデルにこだわってコレクションする人も多く、中には自分なりのテーマを持って、特定の木材や仕様に絞って集めている愛好家もいます。

コレクションの対象は、音色だけでなく、外観や仕上げ、さらには製造背景にまでおよびます。たとえば、経年によって自然に生じた塗装のひび割れ(ウェザーチェック)や、長年の日差しによる色焼けなどは、そのギターが歩んできた時間の証として「味」として評価されるのです。新品では決して出せない、このような独特の風合いに心惹かれる人は少なくありません。

また、コレクターにとって最大の喜びは、自分だけの1本との出会いです。何百本とある中から、自分の理想にぴったりと合うギターを見つけたときの感動は、まさに宝探しに成功したときのような興奮に満ちています。それは単なる所有の満足感を超えて、演奏や鑑賞、保存を通して、楽器と長い時間を共有するという喜びでもあります。

さらに、ヴィンテージギターのコレクションは、資産としての側面も見逃せません。年々価値が上昇しているモデルも多く、適切に保管・管理していれば、将来的に高額で取引される可能性も十分にあります。音楽的価値と投資的価値の両面から、ヴィンテージギターは今後ますます注目される存在になることでしょう。

アコギは中古でも価値があるのか?

アコースティックギターは中古でも十分に価値があります。むしろ、しっかりとメンテナンスされていて、木材が時間とともに育っているギターは、新品よりも音が良くなっているケースが少なくありません。

長年にわたって弾き込まれたギターは、木材の振動がよりスムーズになり、音に厚みや奥行きが加わります。特にヴィンテージギターの場合、音の鳴りや余韻、倍音の豊かさに独自の深みがあり、弾き手にとってはかけがえのない存在になることも多いです。

また、外観においても経年によって生まれる独特の風合い、たとえば塗装の色焼けやウェザーチェック(ひび割れ)などがギターに唯一無二のキャラクターを与えてくれます。

これらは単なる劣化ではなく、長年にわたって音楽と共にあった証として、多くのプレイヤーやコレクターに高く評価される要素でもあります。新品にはない「味」や「歴史」を感じられる点も、中古ギターならではの魅力といえるでしょう。

ただし、中古ギターを選ぶ際には慎重な見極めが必要です。ネックの状態が真っ直ぐか、フレットが大きく摩耗していないか、トップ板に割れがないか、ブリッジやナット、サドルなどがしっかりと機能しているかなど、多くのポイントをチェックすることが大切です。

購入前にできるだけ試奏し、体感として納得できるものを選ぶのが理想です。また、信頼できる専門ショップを利用することで、状態の良い個体に出会える可能性が高くなりますし、アフターサポートや保証が受けられることも安心材料の一つです。

このように、中古のアコースティックギターには、単に安いというメリットだけではなく、育った音と個性あるルックス、さらに資産的な価値を持つ可能性も含まれています。状態の良い中古ギターを見つけることができれば、それはまさに一生ものの相棒になるかもしれません。

ヴィンテージアコギのパーツ交換

ヴィンテージアコギのパーツ交換
reference:Relic Junkie

ヴィンテージギターのパーツ交換は、音質やプレイアビリティ(演奏性)に直結する非常に重要な要素です。特に、ヴィンテージモデルを演奏目的で使いたい場合には、パーツの劣化が演奏や音響に与える影響を無視できません。

オリジナルパーツがすべて揃っているギターはコレクターにとっては大きな魅力であり、その分高い価値が付きやすくなりますが、実際に演奏する場面では、快適さやサウンドの安定性を優先したほうが良いこともあります。

たとえば、ナットやサドル、フレットは長年の使用により確実に摩耗していく消耗部品です。これらがすり減ってしまうと、音の抜けやイントネーション、ピッチの安定性に悪影響が出る可能性があります。そのため、プレイヤーがステージやレコーディングで使用する場合には、適切な素材で交換することが推奨されます。素材には牛骨や象牙風の人工素材など、音質や見た目を重視した選択肢も多く存在し、好みに応じた調整が可能です。

また、ブリッジやペグといった主要パーツも経年により劣化しやすい部分です。ブリッジの剥がれや割れは音の伝達効率を著しく低下させる原因になり、ペグのガタつきはチューニングの安定性を損ないます。こうした部品の交換は、楽器としての基本性能を回復させるためにも必要な措置であり、決して「改造」や「価値の損失」ではありません。

パーツを交換する際には、できる限り当時の仕様に近いパーツを選ぶことが理想です。これにより、見た目や音のニュアンスを損なうことなく、ヴィンテージギター本来の魅力を最大限に保つことができます。

現在では当時のスペックに近いリプロダクションパーツも多く流通しており、適切な選択によって、機能性とビジュアル、音質のバランスを高い水準で維持することが可能です。結果として、演奏者にとっても、鑑賞者にとっても満足度の高い一本へと仕上がるのです。

ヴィンテージアコギの選び方と知識

  • ヴィンテージアコギの選び方
  • ジャパンビンテージアコギのおすすめは?
  • ジャパンビンテージアコギのメーカー
  • 70年代国産アコギの注目すべきモデル
  • アコギの3大ブランドは?
  • デジマートでアコースティックギターを選ぶ

ヴィンテージアコギの選び方

ヴィンテージアコギの選び方
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ヴィンテージアコースティックギターを選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。まず最初に考えたいのは、自分がそのギターを「どのように使いたいのか」という用途を明確にすることです。

たとえば、ライブやレコーディングで実際に演奏するための一本を探しているのか、それとも希少性や芸術性を重視したコレクション目的なのかで、選ぶモデルや重視すべきポイントが大きく異なってきます。演奏用であれば弾き心地や音の鳴り、信頼性が重要ですし、コレクション目的であればオリジナルパーツの有無や希少性、年代、見た目の美しさなどが重視されるでしょう。

次に重要なのは、ギターそのもののコンディションの確認です。ネックの反り具合、トップ板の割れ、フレットの減り、ブレーシングの剥がれなど、年式相応の劣化がないかを細かくチェックすることが欠かせません。これらのポイントを見逃すと、購入後に高額な修理費用が発生してしまうこともあります。また、音に直接関わる部分であるため、演奏性にも大きな影響を及ぼします。

特に指を通して指板を押さえて、正確な音を出す楽器なので、指板の修理は正確かつ丁寧な作業が求められます。指板の剥がれについての対処法はこちらの記事をご参考になさって下さい。

さらに、オリジナルパーツがどの程度残っているか、過去にリペアやカスタマイズが施されているかといった履歴の確認も忘れてはならない要素です。特に、ナットやサドル、ペグなどの交換がある場合、それが音や見た目にどのような影響を与えているかを理解しておく必要があります。

パーツの交換があっても演奏性が向上していれば実用面では問題ありませんが、コレクターズアイテムとしての価値を考える場合には慎重な判断が求められます。

そして最も安心なのは、信頼できる専門店でギターを試奏しながらじっくり選ぶことです。店頭で実際に音を出してみることで、自分の手や耳にフィットするかどうかを確かめられますし、スタッフから専門的なアドバイスを受けることもできます。

また、購入後のアフターサービスや保証の有無も重要なチェックポイントです。しっかりと吟味して、自分にぴったりのヴィンテージアコギと出会いましょう。

ジャパンビンテージアコギのおすすめは?

ジャパンビンテージのアコギには、コストパフォーマンスが非常に高く、なおかつ鳴りの良いギターが多く存在しています。

特に1970年代に製造されたYAMAHAのFGシリーズや、Morris(モーリス)、Cat’s Eyes(キャッツアイ)、Tokai(トーカイ)といった国産ブランドの上位モデルは、現在でも演奏者から高い評価を受けています。

これらのモデルは、当時MartinやGibsonなどのアメリカの有名ブランドに対抗する目的で、日本の熟練した職人たちが細部にまでこだわって丁寧に作り上げたものです。そのため、音質においても海外ブランドに引けを取らないクオリティを誇り、実際にプロの現場でも使用されていた例も多くあります。

また、使用されている木材にも注目です。当時の日本製ギターには、今では入手が難しい高品質なスプルースやマホガニー、ローズウッドなどが惜しみなく使用されており、その木材の成熟がもたらす豊かな響きが、現代のプレイヤーたちを魅了しています。

さらには、70年代特有のやや小ぶりなボディシェイプや、軽量設計も、演奏性の高さに寄与しており、特に弾き語りやソロプレイとの相性が良い点も人気の理由の一つです。

そして、こうしたクオリティの高さに対して価格は比較的リーズナブルであり、現行の新品モデルと同等かそれ以下で購入できることもあります。この点からも、ジャパンビンテージはヴィンテージアコギ初心者にとって、非常に魅力的な選択肢となります。はじめてヴィンテージに触れてみたい方にとって、音・品質・価格の三拍子が揃った絶好のエントリーモデルであると言えるでしょう。

ジャパンビンテージアコギのメーカー

ジャパンビンテージアコギのメーカー
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国産のヴィンテージアコギを語る上で欠かせないメーカーがいくつか存在します。代表的なものには、YAMAHA(ヤマハ)、Morris(モーリス)、東海楽器(Cat’s Eyesブランド)、鈴木バイオリン製造(Suzuki)、ヤマキ、八潮楽器などが挙げられます。

これらのメーカーは、1970年代の日本におけるフォークソングブームを背景に台頭し、国内外から注目を集める数多くの優れたアコースティックギターを生み出しました。

YAMAHAは特に「赤ラベル」「緑ラベル」「黒ラベル」といった時期ごとに異なるラベルを採用したFGシリーズで知られており、これらのギターはその見た目の違いだけでなく、構造や木材の仕様、サウンド特性においても個性があり、コレクターから非常に高い人気を得ています。また、YAMAHAは当時から海外展開を見据えており、耐久性・演奏性・音質の三拍子が揃った高品質なモデルを多く手掛けていました。

一方、Morrisは「Fシリーズ」や「Wシリーズ」など、初心者からプロフェッショナルまで幅広い層に愛されるモデルを多数展開し、演奏性の高さに加え、堅実な作りと安定したサウンドで評価されました。東

海楽器のCat’s Eyesは、Martinギターの再現を目指した緻密な作りで、現在でも多くのファンに支持されています。鈴木バイオリンはバイオリン製造の技術を活かした丁寧な造りのギターを世に送り出し、ヤマキや八潮楽器もそれぞれ独自の仕様で存在感を放っています。

これらのメーカーのギターは、当時の国産技術の粋を集めて作られており、今なお現役で演奏できる状態で残っている個体も多く、音質・演奏性・ビルドクオリティのバランスに優れています。

コストパフォーマンスも高く、初めてのヴィンテージギターとして選ばれることも多いため、日本製ヴィンテージアコギは世界的にも注目され続けているジャンルとなっています。

70年代国産アコギの注目すべきモデル

70年代の国産アコギの中でも、特に注目すべきモデルは「YAMAHA FG-150」「FG-180」「FG-2000」などのFGシリーズや、モーリスの「F-18」「Wシリーズ」、Cat’s Eyesの「CEシリーズ」などがあります。これらのギターは、木材の質や作りの丁寧さが評価されており、演奏者からも高い信頼を得ています。

YAMAHAのFGシリーズは、当時の日本の技術とコストパフォーマンスの高さを象徴するモデルで、特に赤ラベル期の個体はその鳴りの良さと品質で知られています。

「FG-150」や「FG-180」は、シンプルながらもしっかりとした作りで、初心者から上級者まで幅広く支持されてきました。「FG-2000」はハイエンドモデルとして、使用されている木材や装飾の美しさも際立っており、コレクターアイテムとしての価値も高まっています。

モーリスの「F-18」や「Wシリーズ」は、弾き語り用ギターとして多くのフォークシンガーに愛されてきたモデルであり、そのやや甘めであたたかいサウンドは、今もなおファンを魅了し続けています。特に「Wシリーズ」は木目の美しさやボディの共鳴の豊かさで定評があります。

Cat’s Eyesの「CEシリーズ」は、Martinを模したデザインと構造で、日本製ながら本場アメリカのサウンドに迫るクオリティを実現しています。特に1970年代から1980年代初期のモデルは、トップに単板を使用し、内部のブレーシング構造も忠実に再現されているため、音の立ち上がりやサスティンの面で非常に高く評価されています。

これらのギターは、当時の日本人の体格や音楽スタイルに合わせた設計がされているため、持ちやすく、弾きやすいという扱いやすさも魅力のひとつです。軽量でコンパクトな設計、柔らかい弦高設定など、プレイヤーに優しい仕様が多く、現在でも実用ギターとして十分に通用するパフォーマンスを誇ります。

アコギの3大ブランドは?

アコギの3大ブランド
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アコースティックギターの世界で「3大ブランド」といえば、Martin(マーティン)Gibson(ギブソン)Taylor(テイラー)が筆頭に挙げられます。これらのブランドは、それぞれ独自の歴史と音作りに対する哲学を持ち、世界中のプレイヤーから高い評価を受けています。

Martinは1833年に創業した老舗中の老舗であり、特にD-28やD-18などのドレッドノートスタイルのモデルは、ヴィンテージ市場でも非常に人気が高く、そのクラシックかつ温かみのある音色は、数多くのレジェンドたちに愛されてきました。長年培われたクラフトマンシップと伝統的な構造は、今でも多くのアコースティックギターの基準となっています。

Gibsonはエレキギターの印象が強いブランドですが、アコースティックでもJ-45やHummingbirdなど、音楽史に名を残す名機を数多く世に送り出しています。ブルース、カントリー、ロックといった多様なジャンルで使われてきたGibsonのアコギは、そのふくよかな中低音と豊かなサスティンで知られており、多くのミュージシャンにとって「歌うためのギター」として親しまれています。

Taylorは1980年代以降に急成長した比較的新しいブランドですが、その革新的なブレーシング構造やエレアコとしての高い完成度により、スタジオやステージでの使用にも強く、特にプロのパフォーマーに支持されています。明るく透明感のあるサウンドと優れた演奏性、さらに現代的で洗練されたデザインは、若い世代を中心に大きな人気を誇っています。

このように、Martinは伝統と音色、Gibsonは表現力と歴史、Taylorはモダンな機能性という個性を持っており、それぞれのブランドが異なるスタイルや好みに応じた魅力を持っています。アコースティックギターの世界を語る上で、この3ブランドを外すことはできない存在なのです。

【体験談】ギルドとの想い出

気が付けば、世界の3大アコースティックメーカーと言えば、ギブソン、フェンダー、テイラーとなっています。ところが、ほんの15年前(2010頃)、私がギルド F47RCを購入した頃は、BIG2は不動の地位でしたが、3位はギルドと言うメーカーでした。

ギルドは1952年に設立されたメーカーで、ギブソン(1902年)、フェンダー(1946年)とほぼ同等の歴史があるメーカーです。ちなみにテイラーは1974年なのでやや若いですね。
私が中学生の頃、井上陽水の「傘がない」という曲が大ヒットし、彼は、ギルド D50と言う「名器」をガシガシかき鳴らし、熱唱していていました。曲もさることながら、D50の逞しさと繊細さに衝撃を受け、「いつかはギルド」と強く決心しました。

2010年に地元のギターサークルで活動し始めた私の脳裏に降臨したのが、「いつかはギルド」の想い。イケベ楽器のネット版で、アウトレットとして安売りされていたギルドF47 RCを25万円位で購入しました。定価は3999ドル(当時は円高で1ドル90円程度)でした。

現在の為替レート(1ドル145円)で計算すると約58万円ですね。イケベ楽器がいつ仕入れたのかにもよりますが、購入した時の為替レートで約58万円でしたから、半額まではいかなくても、約40%引きの大特価でした。

背面が少し日焼けしていて、いかにも展示品アウトレットと言う感じでしたが、憧れのギルド、もうただそれだけで嬉しくて、全てを許してしまえる瞬間でした。

デジマートでアコースティックギターを選ぶ

デジマートは、全国各地の楽器店が出品する日本最大級のオンライン楽器マーケットで、アコースティックギターをはじめとする多種多様な楽器が日々出品されています。

特にヴィンテージギターを探している方にとっては非常に心強い存在であり、年代、ブランド、ボディタイプ、木材、さらには価格帯や地域など、さまざまな条件で細かく検索できる利便性が魅力です。これにより、希少なモデルや自分の求めるスペックを持ったギターを全国規模で見つけることが可能になります。

各商品ページには複数枚の写真が掲載され、細部の状態まで確認しやすくなっており、また、ギターの仕様やコメント欄には各ショップからの丁寧な解説が記載されています。購入先のショップ評価やレビューも見ることができるため、遠方に住んでいる方でも信頼感を持って購入できる環境が整っています。さらに、最近では多くのショップが動画やサウンドサンプルを掲載しており、実際の音の傾向を事前に把握できるのも大きなメリットです。

ただし、ヴィンテージギターに関しては1本ごとに状態が大きく異なるため、購入前のチェックはより慎重に行う必要があります。写真では分かりづらいネックの反りやトップ板の浮き、修理歴の有無などについては、ショップへ直接問い合わせて詳細を確認すると安心です。また、動画での音の確認や、返品保証、初期不良時の対応方針なども確認しておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

ヴィンテージギターは一期一会の出会いが多いため、気になるモデルを見つけたらなるべく早めのアクションが推奨されます。デジマートはそのような「運命の一本」と出会える可能性を広げてくれる非常に有用なプラットフォームといえるでしょう。

ヴィンテージギターとしてのアコギの選び方を総括

  • 経年変化した木材が音の深みを生む
  • 希少木材の使用が音質と価値を高める
  • 職人の手作業による高いクラフトマンシップ
  • 製造年代により市場価値が大きく変わる
  • 製造本数の少なさが希少性を生む
  • 有名アーティスト使用モデルは価値が跳ね上がる
  • 30〜50年経過がヴィンテージの目安とされる
  • 保存状態が音質・価値の評価基準となる
  • コレクターは外観や経年の風合いも重視する
  • 演奏目的ならパーツ交換も実用性の一部と捉える
  • オリジナルパーツの有無はコレクション評価に直結する
  • 信頼できる専門店での試奏が最も安心な選び方
  • ジャパンビンテージは高品質かつコスパが高い
  • 人気ブランドにはMartin、Gibson、Taylorがある
  • デジマートで全国から希少な1本を探せる