ミニハムとP90を徹底レビュー|魅力と実力を検証!

ミニハムに交換したギターでライブ演奏を楽しむギタリストの様子 未分類
reference:Relic Junkie|ピックアップ交換後のライブを楽しむギタリスト

「ミニハム p 90」と検索しているあなたは、おそらくギターのピックアップ交換を検討していたり、音の違いについて詳しく知りたいと考えているのではないでしょうか。この記事では、ミニハムバッカーとP90の違いや、それぞれの特徴、交換の際の注意点などを徹底的に解説していきます。

まず、ミニハムとP90は見た目が似ていても、内部構造やサウンドの傾向が大きく異なります。構造上の違いだけでなく、サイズの互換性や取り付け方法、音の特性まで、両者を比較する上で押さえておきたい要素は多くあります。また、交換時には「ミニハムからP90に換装できますか?」といった素朴な疑問が生まれることもあるでしょう。この記事では、その疑問にも明確に答えていきます。

さらに、ストラトやテレキャスにミニハムを取り付けたいと考えている方のために、ストラト+ミニハム、テレキャス+ミニハムといった具体的なモデルに関する実践的なガイドも紹介します。P90の取り付け方法や、交換時に必要なミニハム用エスカッションの役割、トーン調整に影響するミニハム用コンデンサーの選び方など、DIYを行う際の注意点も丁寧にまとめました。

また、EMG製ミニハムのような定番メーカーについても取り上げ、選び方の参考になる情報を提供しています。P90のメリットは何ですか?という質問に対しても、P90とシングルコイルの違いや、ギターのP90とは何ですか?といった基礎的な内容から深堀りしていきます。

この記事を読み進めることで、GIBSON SGにミニハムを取り付けたいと言った要望をはじめとする多様なモデルの理解が深まり、自分にとって最適なピックアップ選びができるようになるはずです。ギターの音にこだわりたいあなたにとって、有益な情報が詰まった内容になっています。

記事のポイント
  • ミニハムとP90の音の違いや構造的な特徴を理解できる
  • サイズや取り付け方式の違いによる交換時の注意点がわかる
  • 各ピックアップに合ったコンデンサーやポットの選び方が学べる
  • EMGなどの代表的なミニハムメーカーの特徴と選び方が見えてくる

ミニハムとP90の違いを徹底解説

ミニハムとP90の基本構造の違いとは?

ミニハムとP90ピックアップについて悩むギタリストと、説明する店員の様子
reference:Relic Junkie|ミニハムとP90の構造を比較するギタリスト

ミニハムバッカーとP90は、どちらもエレキギターにおいて非常に人気のあるピックアップですが、その内部構造と音の特性には顕著な違いがあります。まず、ミニハムバッカーは、通常のハムバッカーをコンパクトにした設計で、ふたつのコイルを持つことによってハムノイズ(交流ノイズ)を相殺する仕組みとなっています。これにより、比較的静かでクリーンなサウンドを実現しています。一方、P90はシングルコイル構造に近く、一本のコイルだけで音を拾うため、ノイズ耐性はやや劣るものの、より生々しくエッジの効いた音を奏でることができます。

さらに構造的な違いとしては、ミニハムには金属製のカバーが装着されていることが多く、これがサウンドにも若干の影響を与え、音の輪郭を明確にする効果があります。一方、P90はオープンタイプのプラスチックカバーが一般的で、よりダイレクトにコイルのキャラクターが表に出る傾向があります。これにより、P90は中域に太さと温かみを感じさせるトーンが特徴で、特にビンテージ系のロックやブルースに適した音色とされています。

このように両者を比較すると、ミニハムはモダンな用途やノイズが気になる環境に適し、P90はヴィンテージトーンや豊かな表現力を求めるプレイヤーに好まれる傾向があります。つまり、どちらが優れているというよりも、使用するシチュエーションや奏者の求める音によって、最適なピックアップの選択が変わってくるというわけです。

ミニハムとP90のサイズと取り付けのポイント

ミニハムとP90のサイズ違いに戸惑う初心者ギタリストの様子
reference:Relic Junkie|取り付けサイズの違いに戸惑うギター初心者

ミニハムとP90は、見た目だけで言えば一見似ているように感じるかもしれませんが、実際には寸法や取り付け方法に大きな違いがあります。ミニハムは全体的にコンパクトな作りになっており、幅も狭いため、装着には専用のエスカッションや取り付けベースが必要です。また、取り付けの際にはコントロールキャビティの奥行きや取り付け面の平坦さなど、細かな点にも気を配る必要があります。

一方で、P90はミニハムよりも幅が広く設計されており、ギター本体のピックアップキャビティにしっかりフィットすることが前提となっています。そのため、P90搭載モデルにミニハムを取り付ける際には、マウントリングの追加や位置調整といった加工が発生しやすくなります。

このような違いから、P90とミニハムを相互に交換する場合には、単純な入れ替えでは済まないことが多く、ピックガードの形状変更やザグリ(ボディの掘り込み)の加工が必要になるケースも少なくありません。特に、ヴィンテージギターなど、できるだけオリジナルの状態を保ちたい個体では、加工による価値の変動も考慮する必要があります。

さらに、両者は取り付けネジの位置にも相違があるため、無理に取り付けようとすると、パーツが合わなかったり、構造上のトラブルが発生することも考えられます。これらを防ぐためにも、交換を行う前にはピックアップ本体のサイズ、ネジの位置、エスカッションの互換性などを事前に確認しておくことが重要です。

不安がある場合や作業に自信がない場合は、リペアショップなどの専門家に相談するのが安心です。加工の必要性や費用についてもアドバイスを受けられるので、結果的にギターをより良い状態で保つことにもつながります。

サウンド比較:ミニハム vs P90の音の違い

ミニハムとP90の音の違いについて店員に相談する初心者ギタリストの様子
reference:Relic Junkie|音の個性に悩む初心者ギタリスト

ミニハムとP90ではどのようなサウンドの違いがあるのでしょうか。結論から申し上げると、ミニハムはタイトで輪郭がはっきりしたクリアな音質が特徴であり、P90は中域に厚みがあり、太く粘り気のあるサウンドを奏でる傾向があります。どちらも個性があり、用途や好みによって選び分けることが重要です。

ミニハムは、コイルが小さめで弦の振動をピンポイントに拾うため、明瞭でくっきりとしたトーンが得られます。このため、クリーンから軽い歪みまでのトーンコントロールがしやすく、ジャズやポップス、クランチ系のロックなど幅広いジャンルで活躍します。特にコード弾きにおいては、音の分離がよく、和音の一音一音がしっかりと聴こえる点が魅力です。また、スタジオ録音においても、音の輪郭が明確なため他の楽器と混ざりやすく、ミックスにおいて扱いやすいという利点もあります。

一方で、P90は太くて図太い音が出ることで知られており、倍音が豊かで中域の存在感が際立っています。リードギターでの使用に非常に向いており、特にブルースやクラシックロックのような音楽では、粘りのある表現力豊かなサウンドが得られます。また、指弾きやニュアンスを活かすプレイにおいては、P90のほうが表情を出しやすいという評価もあります。

ただし、P90は構造上ハムノイズを打ち消す仕組みがないため、特にハイゲイン設定や強い歪みをかけた環境ではノイズが目立つことがあります。そのため、ステージでの使用や大音量でのプレイを考える場合は、ノイズ対策も併せて検討する必要があります。

このように考えると、どちらのピックアップにも独自の魅力があり、どちらを選ぶかは最終的にはプレイヤー自身が求める音のキャラクター、演奏スタイル、さらには使用するアンプやエフェクターとの相性などを踏まえて判断するのが理想的です。

ミニハムとP90の交換は可能?注意点を解説

ミニハムとP90の交換に戸惑うギタリストがピックアップを比べて悩む様子
reference:Relic Junkie|P90とミニハムの取り付けに迷う初心者の手元

ミニハムからP90、またはP90からミニハムへの交換を検討する際には、いくつかの重要な注意点があります。まず前提として、両者はサイズも構造も異なるため、単純な差し替えでは互換性が確保できないケースが多いです。前述の通り、取り付け寸法の違いやネジ穴の配置の問題など、慎重な確認が求められます。

例えば、レスポール・デラックスには、ミニハムを取り付けるためにP90サイズのエスカッションが使われている場合があります。こうしたモデルでは、ある程度互換性が確保されているため、比較的簡単に交換作業を行うことができます。ただし、それでも配線の長さやピックアップの高さ、さらにはキャビティ内のクリアランスなどを確認する必要があります。

一方で、他のモデルや、P90をミニハムに交換する場合には、ピックアップキャビティの形状そのものが合わないことが多く、ザグリ加工(ボディの木材を削る作業)や、専用エスカッションの追加といった作業が必要になることがあります。このような加工は元のボディ構造に影響を与えるため、特にヴィンテージギターなどでは注意が必要です。オリジナルの価値を損なう可能性もあるため、交換の可否については事前によく検討しましょう。

さらに、交換後にはピックアップの高さ調整が必要になるだけでなく、配線やハンダのやり直しなども発生します。特に抵抗値の違いやキャパシタの組み合わせによっては、音質に想定外の変化が出ることもあるため、電子回路の知識も求められます。配線を誤るとノイズが増えたり、音が出ないといった問題が起きることもあるので、十分な注意が必要です。

このように、ピックアップの交換は外見上はシンプルに見えても、実際には様々な技術的要素が関わってきます。DIYに挑戦する場合は、交換前にしっかりと計画を立て、必要なパーツや工具をすべて準備してから作業に取りかかることが大切です。もし少しでも不安がある場合には、信頼できるリペアショップに依頼することを強くおすすめします。プロの手によって行われれば、ミスや損傷のリスクを避けつつ、最適なセッティングが期待できます。

P90のメリットとは?シングルコイルとの比較も解説

P90のノイズについて店員に相談しながら選定に迷うギタリストの様子
reference:Relic Junkie|P90のハムノイズに悩み店員に相談するギタリスト

P90には、シングルコイルとハムバッカーの中間的な特性があります。これにより、シングルコイルの持つ明るくシャープな音の抜けと、ハムバッカーが得意とする太くて安定感のあるサウンドを、バランスよく融合したユニークな音色が得られます。特にP90は、その絶妙な中域の押し出しと、存在感のあるサウンドで、多くのギタリストから高い評価を得ています。

P90のメリットとしてまず挙げられるのが、中域が非常にリッチで、音の密度が高いことです。その結果、単音弾きにおいてもコードストロークにおいても、音が前に出てきやすく、埋もれにくい印象を与えます。また、ローエンドにはほどよい厚みがあり、ハムバッカーのように音がこもらず、それでいて十分なパワーを感じられます。そして高音域は、フェンダー系のシングルコイルと比較してややマイルドながらも歯切れがよく、粒立ちのよいニュアンスを奏でることが可能です。

ただし、P90はノイズキャンセル構造を持たないため、ハムノイズには弱いという欠点があります。特にゲインを高く設定した際や、ライブでの大音量セッティングでは、ノイズが気になることもあるでしょう。また、近年では改良型のノイズレスP90も登場していますが、ビンテージトーンを求める人にとっては、ややトーンが変わって感じられることもあるため、選定には注意が必要です。

さらに、P90を後付けしたい場合には、専用のピックアップキャビティやエスカッションが必要であることが多く、パーツの入手や加工が伴うことも珍しくありません。とくに古いギターや他社製モデルの場合、互換性の問題で加工が必須となる場合があり、導入には時間と手間がかかることもあります。

このような特徴を持つP90は、ジャズやブルース、クラシックロックをはじめとする、ニュアンスと表現力を重視するプレイヤーに非常に適しています。また、トーンに個性を求めるギタリストにとっても、他のピックアップでは得られない音の色気や表情の幅がある点が魅力です。演奏スタイルやジャンルに応じて、シングルコイルやハムバッカーにはない絶妙なポジションに位置するP90を、ぜひ一度体感してみる価値はあるでしょう。

ミニハムやP90を搭載するための実践ガイド

ストラトやテレキャスにミニハムを取り付けるには

テレキャスターのピックアップキャビティを見て困惑する初心者ギタリストの様子
reference:Relic Junkie|ピックアップ交換時のサイズ不一致に戸惑う初心者

ミニハムバッカーはそのサイズや構造の特性から、ストラトキャスターやテレキャスターといったフェンダー系ギターへの取り付けには一定の工夫が必要です。フェンダーのギターは、基本的にシングルコイルピックアップ用に設計されているため、ミニハムの取り付けにはピックアップキャビティの加工やピックガードの交換が求められるケースがほとんどです。さらに、フェンダー系のピックアップはマウント方式も異なるため、取り付けネジの位置やエスカッションの使用有無などについても考慮する必要があります。

例えば、ストラトキャスターの場合、ボディ内部が「弁当箱キャビティ」と呼ばれる広めのザグリ構造を持つモデルでは、ピックガードさえカスタムすればミニハムを無改造で搭載できることがあります。このタイプのギターでは、汎用性が高く交換も比較的容易です。

しかし、ボディに個別のザグリが掘られている従来型のストラトや、ピックアップ直付けが基本のテレキャスターでは、ボディの木部を削ってキャビティを広げる必要が出てくるため、木工技術や専用工具が必要になります。木材を削る作業には慎重さが求められ、削りすぎれば強度に影響が出る恐れもあるため、初心者にはあまり推奨できません。

このため、ミニハムの搭載を検討する際には、まず自身のギターの構造をしっかり確認し、事前に寸法を測定して必要なパーツや改造内容を明確にしておくことが大切です。可能であれば、ピックアップ交換に慣れたリペアマンや技術者に相談し、どのような手順で作業を行えばリスクが少ないか、アドバイスをもらうのが賢明です。さらに、取り付け後の調整も重要で、ピックアップの高さや傾き、位置の微調整を行うことで、より理想的なサウンドを引き出すことができます。

また、配線作業においても注意が必要です。ハムバッカー系のピックアップはシングルコイルより出力が高く、回路にかかる負荷が異なります。そのため、ポット抵抗やキャパシタの値を見直す必要が出てくる場合があります。一般的には、シングルコイルでは250kΩのポットが使われますが、ミニハムでは500kΩのポットを用いることが多く、音の抜けや高域の調整に大きな違いが現れます。

自分の音の好みに合わせてパーツを選定し、細かい部分まで調整を施すことで、ギター全体のパフォーマンスを向上させることができるでしょう。

ミニハム用エスカッションの役割と選び方

ミニハム用エスカッションの種類について説明を受けるギタリストの様子
reference:Relic Junkie|エスカッションの素材とフィット感を相談するギタリスト

ミニハムバッカーの取り付けにおいて重要なパーツのひとつが「エスカッション(マウントリング)」です。これはピックアップ本体をしっかりと固定しつつ、その高さを調整可能にするための枠であり、ギター本体の見た目の印象にも大きく関与する装飾的な役割も担います。通常のフルサイズ・ハムバッカーとはピックアップのサイズが異なるため、当然ながらミニハム専用に設計されたエスカッションが必要です。合わないエスカッションを無理に使用すると、ピックアップの取り付けに不具合が生じるだけでなく、サウンドや弾き心地にも悪影響を及ぼします。

エスカッションの素材は、プラスチック、金属(アルミ、ブラスなど)、ウッドといった選択肢があり、それぞれに個性があります。プラスチックは軽量かつコストパフォーマンスに優れ、カラーバリエーションも豊富です。金属製のエスカッションは高級感があり、耐久性にも優れています。特にブラス素材はヴィンテージ志向のギタリストからの支持が厚く、音に締まりや明瞭さを加えるという意見もあります。ウッド製は見た目の温かみとナチュラルな質感が特徴で、カスタムギターとの相性も良好です。

また、エスカッションには高さを微調整するためのネジ穴が設けられており、その位置や角度の正確さも重要な判断材料です。ピックアップの高さは、ギターの音質に直結する重要なファクターであり、適切なエスカッションを使うことで、ピックアップの高さをベストな位置に調整することが可能になります。特にアーチトップ構造のギターや、ボディの曲面が複雑なギターでは、平面専用のエスカッションを使用すると隙間ができたり、取り付けが不安定になる場合があるため、曲面対応のモデルを選ぶことが望ましいです。

選定の際は、ギターのトップ形状(フラットかアーチか)、ピックアップの高さ、ボディのカーブとの適合性、さらに外観のトーンやカラーとのバランスも考慮するのが理想です。適切なエスカッションを選ぶことで、見た目の完成度が高まるだけでなく、実際の演奏時におけるピックアップの安定性やサウンドのバランス、さらにはチューニングのしやすさなどにも大きく寄与することになります。

P90取り付け方法と注意点まとめ

P90ピックアップの取り付け中に慎重に作業するギター修理職人の様子
Relic Junkie|P90取り付け作業中の手元を丁寧に確認するリペアマン

P90ピックアップの取り付けには、他のタイプとは異なる点がいくつかあります。特に、P90はソープバー型やドッグイヤー型など複数の取り付け形態があり、それぞれに適したキャビティと固定方式が必要です。例えば、ソープバーは本体にネジ穴があり、ギターのボディに直接ネジで固定するタイプです。この方式では、正確な位置決めが必要であり、ピックアップの高さや角度が適切でないと音質に大きな影響が出る可能性があります。

一方、ドッグイヤーはエスカッションと一体化しており、ピックアップ全体をボディの表面に固定する構造で、主にアーチトップギターやセミアコースティックモデルに用いられています。こちらはソープバーと比べて外見の印象が異なり、取り付けの際にも特有の調整が必要となります。

P90を取り付ける際に注意すべきは、まずピックアップのサイズに対応したキャビティがあるかどうかです。一般的にP90はシングルコイルよりも大きく、ハムバッカーよりもやや小さいという独特なサイズ感を持っているため、多くのギターではそのままでは取り付けができません。

ギターによっては、既存のザグリを削り広げる必要があり、木工加工に対するある程度の知識と技術が求められます。また、ザグリを深くする場合には、配線スペースや強度にも配慮が必要であり、単なるサイズ調整以上の工夫が必要になることもあります。

加えて、ポットの抵抗値やキャパシタの見直しも推奨されており、P90に適したトーンを得るためには、250kΩから500kΩの間で適切な値を選ぶことがポイントになります。キャパシタについても、0.022μFから0.047μFの間で好みに応じて調整することで、ミッドレンジの強調や高域の抜け感をコントロールすることが可能です。これらの変更は小さな作業ですが、結果としてサウンドの質に大きな違いをもたらします。

DIYでの取り付けに挑戦する場合には、事前に必要な道具(ハンダごて、精密ドライバー、マルチメーター、キャビティルーターなど)を揃え、作業手順や回路図をきちんと理解してから取り掛かることが重要です。

特に初心者にとっては、ピックアップ交換は初めての電気工作となることも多いため、ミスを防ぐためにもシミュレーションやテストを事前に行っておくと安心です。また、取り付けが終わった後も、必ず配線のチェックや接触不良の有無を確認し、必要であれば再調整を行うことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

もし不安があれば、プロの技術者に依頼することで、音質と仕上がりの両面で満足のいく結果が得られるでしょう。専門家は、単なる取り付けにとどまらず、ピックアップの位置バランスや相性、さらには演奏スタイルに合わせた細かなセッティングまでアドバイスしてくれるため、長期的な視点でもメリットは大きいと言えるでしょう。

ミニハム用コンデンサーの選び方と調整方法

コンデンサーの値を測りながらトーン調整に向けて作業するギターテクニシャンの様子
reference:Relic Junkie|キャパシタの選定に集中するリペアマン

ミニハムバッカーを最大限に活かすためには、使用するコンデンサーの種類や値にも注目する必要があります。コンデンサーは、ギターのトーン回路において高音域の減衰を調整する役割を担っており、選ぶ値によって音の性質やキャラクターに大きな影響を与えます。

たとえば、0.022μFはハムバッカーに多く使用される一般的な値で、適度な高域カットと豊かな中低域をもたらします。対して、0.047μFはシングルコイルに多用され、より高音を抑えつつウォームなトーンを演出します。

ミニハムバッカーはその構造的特徴から、ハムバッカーとシングルコイルの中間に位置するような音の傾向を持つため、0.015μF〜0.033μF程度の範囲が最も効果的とされています。クリアでシャープなトーンを求めるならば、小さい値を選ぶと高域がしっかりと残り、アタック感の強い音色になります。一方で、柔らかくて丸みのあるトーンが好みの場合は、やや大きめの値を使うことで、中域に厚みが出て温かみのある音になります。

さらに、コンデンサーの種類によってもサウンドの質感は微妙に変化します。ヴィンテージギターやジャズプレイヤーなどから好まれるオイルペーパーコンデンサーは、柔らかくてナチュラルな減衰が特徴で、特に繊細なニュアンスを重視する演奏スタイルと相性が良いとされています。

一方で、モダンなフィルムタイプのコンデンサーは、安定性と耐久性に優れており、より明瞭でシャープな減衰が得られるため、ロックやポップスなど、力強くエッジの効いたサウンドが求められる場面で重宝されます。

また、トーンポットの抵抗値との組み合わせによってもトーンの効き具合が変わってくるため、500kΩや250kΩのポットとどのようにマッチングするかを意識した選定が求められます。音の輪郭やアタック感を活かしたい場合は、コンデンサーだけでなくポットの値にも注目する必要があります。

コンデンサー交換は比較的手軽にできる改造の一つでありながら、音作りにおいて大きな違いを生み出すチューニングポイントです。ハンダ付けの技術があれば自分でも作業可能ですが、初心者で不安な場合は専門のリペアショップに相談するのも良いでしょう。自分のギターが本来持つポテンシャルを引き出すためにも、コンデンサー選びとその調整にはしっかりと時間をかける価値があります。

EMGなど人気のミニハムバッカーメーカー紹介

ミニハムバッカーのメーカーを比較しながら技術者に相談するギタリストの様子
reference:Relic Junkie|ミニハム選びに迷うプレイヤーと相談するリペアマン

ミニハムバッカーを選ぶ際に、多くのプレイヤーが参考にするのがピックアップメーカーの評判です。特に自分の演奏スタイルや機材との相性を考えると、信頼できるブランドを選ぶことは非常に重要です。中でもEMGは、アクティブピックアップの代表格として広く知られており、特に高出力でノイズが極めて少ないという点で評価されています。

EMGのピックアップは、シャープでエッジの効いたパワフルなトーンが特徴で、特にハードロックやメタル系のジャンルに適しており、数多くのプロミュージシャンにも愛用されています。ライブやレコーディングでも安定したパフォーマンスが期待できることから、アグレッシブなプレイヤーにとっては頼れる選択肢といえるでしょう。

一方で、よりナチュラルでオーガニックなトーンを求めるプレイヤーには、SEYMOUR DUNCAN、Lindy Fralin、Lollarといったメーカーのミニハムが人気です。SEYMOUR DUNCANは、長年にわたり多彩なピックアップを手がけており、中でもAntiquityシリーズはヴィンテージトーンの再現性に優れていることで高い評価を得ています。

LollarのMini Humbuckerも、温かみのある中域と豊かな倍音が魅力で、クラシックロック、ブルース、オルタナティブといったジャンルにフィットします。Lindy Fralinは職人技を感じさせるハンドワウンドピックアップで知られ、プレイヤーの弾き方やタッチに敏感に反応するニュアンス豊かなトーンを持ち味としています。

また、DiMarzioもこの分野で積極的な展開を行っており、特にPG-13シリーズは、アクティブとパッシブの中間的なキャラクターを持ちつつも、ビンテージとモダンのバランスを絶妙に調和させたサウンド設計で、多くのギタリストに好まれています。さらに、DiMarzioの製品は耐久性や音の安定性にも優れており、スタジオでもライブでも安定したパフォーマンスが可能です。

それぞれのブランドには独自のチューニング哲学があり、サウンドのキャラクターやレスポンス、ニュアンスの出方に明確な違いがあります。そのため、可能であれば実際に試奏して、耳で確かめたうえで選ぶことが非常に大切です。アンプとの相性、使用するエフェクター、演奏する音楽ジャンルなど、総合的に判断することで、満足度の高い選択ができるはずです。

このように、ミニハムバッカーと一口に言っても、その種類やブランドの違いによって得られる音色は大きく変わります。自分のプレイスタイルやサウンドメイクの方向性に合ったものを見つけることで、理想のトーンを手に入れることができ、演奏そのものの楽しさもさらに深まることでしょう。

【総括】ミニハムとP90の違いと選び方総まとめ

  • ミニハムはノイズに強く、クリーンなサウンドを持つ
  • P90は中域が太く、表情豊かな音色が特徴
  • ミニハムは2コイル構造、P90はシングルコイルに近い構造
  • P90は金属カバーなし、ミニハムはカバーによる音の輪郭強調がある
  • P90は倍音豊かでリード向き、ミニハムは和音の分離に優れる
  • ミニハムとP90のサイズや取り付け方式は互換性がない
  • ピックガードやキャビティの加工が交換時に必要な場合がある
  • エスカッションの素材選びが音質と見た目に影響する
  • コンデンサーの値は0.015μF~0.033μFがミニハムに適している
  • ミニハム搭載には500kΩのポットが推奨される
  • EMGはノイズレスでハイゲインに強く、ミニハムの代表格
  • SEYMOUR DUNCANやLollarはヴィンテージトーン重視のプレイヤーに最適
  • P90はソープバー型とドッグイヤー型があり取り付け方式が異なる
  • P90はノイズが出やすいためステージ使用には注意が必要
  • ミニハムもP90も取り付け時はDIYよりプロに依頼したほうが確実